必読!おすすめビジネス書のご紹介

ビジネス書、何を読むべきか悩みますよね。ランキング上位を買ってみても、案外学びにならなかったり。そんな思いから、おすすめの本の概要を書くことにしました。外資系戦略コンサルなどで勤務した私が、おすすめの本をご紹介します!参考になれば幸いです!

仮説思考(内田和成)

仕事のスピードを上げるために大事なことは、ムダを無くすことです。そしてそのためには結論から考えることが重要です。

 

とはいえどうやればよいのか。それが、仮説から考える、です。

 

ゴールも明確でない中で情報収集や分析作業を始めてしまうと、作業の半分くらいは無駄になってしまうのではないでしょうか。一方で、「自分はこの仮設を証明するために作業をしている」と思えれば、仮に間違っても大きな収穫です。

そんな、ビジネスマンに必須の考え方がこの本から学べます。

仮説思考―BCG流 問題発見・解決の発想法

 

「仮説」とは、まだ証明はしていないが、現時点で最も答えに近い、と自分が思うものです。正しいかわからないが自分はこれが答えだと思う、と言いきるところが、仕事のスピードを上げるために重要なポイントです。

あらゆる情報を網羅的に調べてから答えを出していくには、時間的にも資源的にも無理がある。実は仕事ができる人は、人より答えを出すのが早いのである。

まだ十分な材料が集まっていない段階、あるいは分析が進んでいない段階で、自分なりの答え=仮説を持つ。仮説を持つ段階が早ければ早いほど、仕事がスムーズに進む。

 

仮説とは、まだ証明はしていないが現時点で最も答えに近いと思われる答えである。

仕事の進め方で大事な事は答えから発想することだ。課題を分析して答えを出すのではなく、まず答えを出し、それを分析して証明するのである。

 

なにかを決めるとき、ひたすら情報を集めようとしてしまうことがあると思います。

しかし、それは非効率であり、大抵の情報は無いほうがよい、と筆者は言っています。AかBか、で迷っているとき、Cかもしれない、ということを示す情報はむしろノイズなのです。(Aでも、Bでもなかった、と検証した後に考えればよいのです)

情報は集めるよりも捨てるのが大事。意思決定に情報が大事だと言うのは錯覚である。ある程度の情報は必要なのだが、情報が多ければ多いほど良い意思決定ができると言うのは間違った思い込みである。

必要な情報は、今すでにある選択肢を狭めてくれる情報だけである。迅速な意思決定のためには、今ある選択肢をいかに絞り込むかと言う視点で情報収集すべきなのだ。 

 

ゴールから進める、というのは、研究において実験する前に論文から書き始めることである、という表現はわかりやすいです。

優秀な研究者は、実験を行う前に論文の骨子を書いてしまう。その後で必要な実験を行った方が、実験が成功しても失敗しても得るものがあるのだ。ビジネスも同じである。

 

仮説には、問題発見の仮説と、問題解決の仮説がある。重要なのは最初に問題を絞り込むことである。

問題を絞り込むと幅広いテーマでもかなりコンパクトに扱うことができる。仮説を使うことは、それにより不要な問題や役に立たない解決策を消去するプロセスである。

 

ゴールから始め、最初に説明するストーリーを書いてしまうことで、その後のスピードが格段に上がります。さらに、相手との認識合わせもしやすくなり、いいことばかりです。

仮説をもとに、空パック(伝えたいメッセージをつなぎ合わせたもの。中身が空のパッケージ。)を使ってストーリーのアウトラインを作り、全体像を見渡すとその後の作業が明確になり、仕事のスピードが格段に速くなる。
空パックを作ることにより、以下の観点から仕事がスムーズに進みやすい。

- 自分が何を考えているかが明白になる

- 既にわかっていることや、証明されていることがわかる

- 何が足りないのか、そのためにどんな情報収集や分析をやらなければいけないかがわかる、そして見せた相手に伝わる

 

では、そんな仮説をうまく立てるための条件はどのようなものでしょうか?それは具体的で、アクションに起こしやすいものです。

良い仮説の条件

条件1:具体的に掘り下げられている。
 営業マンの効率が悪い、ではなく、営業マンがデスクワークに忙殺されて取引先に出向く時間がない、というように具体的に。

条件2:アクションに結びつく
 効率よく働け、と言っても営業マンはどうしたらいいかわからない。
 一方で、デスクワーク専門のアシスタントを雇い、営業マンが外回りできる時間を増やす、であればアクションにつながりやすい。 

 

そして、仮説は「まだ証明はしていないが、現時点で最も答えに近い」ものですので、しっかりと検証し、間違っていた場合はすぐさま修正することが重要となります。

そして、仮説を立てる、ということもスキルです。そのため、何度も失敗し、スキルを高めるべきです。

失敗したときこそ、なぜ失敗したのか、という仮設を立て、検証し、経験を積むことでより仮説の精度が上がっていきます。

仮説は検証することが重要である。突然思いつき、検証しないまま本格展開して、手痛いダメージを被る場合がある。一度検証する機会を持ち、仮説を進化させてから導入することでそうしたリスクは低減させることができるはずだ。

成長するにはどんどん失敗した方が良い。良い仮説が立てられなかった時こそ、なぜ上手くいかなかったのかと考えるチャンスがある。

だから、大いに失敗してほしい。失敗を恐れず仮説を構築し、検証し、進化させるのだ。

 

 仮説を立ててから作業を始めること。これができれば手戻りが減り、一気に仕事のスピードが速くなります。ぜひ学び、実践していきましょう!