ブリッツスケーリング(リード・ホフマン)
久々の投稿です。ブリッツスケーリングという単語、ご存知でしょうか?
この本のメモを取っていたら、膨大な量になってしまうくらい勉強になる本でした。
全部載せると大変な分量でしたので、抜粋を記載し、それのみ掲載することにします。
ご参考になれば幸いです。
抜粋
ブリッツスケーリングとは、電撃的拡大のことである。第二次世界大戦におけるドイツ軍の作戦から有名になった言葉である。
ブリッツスケーリングの目的は、リスクやコストの増大と引き換えに電光石火の成長を実現することである。
それが故に、ブリッツスケーリングを実行する意味があるのは、「膨大な成果を出すには市場に素早く参入することが決定的に重要な戦略だ」と決心したときだけだ。
ブリッツスケーリングとは、いうなれば資金を非効率的に使ってでも、スピードを優先することである。そのため、いつまでも行うというものではなく、有限の時間に、スピードと勢いが重要である場合に限って行う意味がある。
ブリッツスケーリングのためには、恥ずかしいプロダクトからはじめ、フィードバックをもらい、最高のプロダクトにしていくというのはもちろんだが、ビジネスモデルでもイノベーションを起こさないと行けない。
ユーザーをいかに増やすか、のみに集中したり、エコシステムを作るために数年間の利益を犠牲にしたり(お金を撒いたり)という普通のビジネスとは一味違うことを目指し、やり遂げねばならない。
そして、それを実現する会社自体が最も大事と言える。
一般に組織には5段階ある。それぞれに応じて経営の仕方、活躍する人材、適切な組織文化が異なるため、ステージの移行期には特に注意しないといけない。
- 社員1〜9人のファミリーステージ
- 社員10〜99人の部族ステージ
- 社員〜1000人の村ステージ
- 社員数千人の、都市ステージ
- 1万人以上の、国家ステージ
ブリッツスケーリングの過程で人数も大きく変わり、組織も大きく変わる。たった1年で社員が何倍にもなるということもある。
はじめは「海賊」として既存の仕組みを壊し、再構築するのを恐れなく行っていいものの、組織が大きくなるにつれて、規律ある「海軍」のような行動を取るべき時が来る。創業者も、社員も、会社のカルチャーも、それに適応出来ないと市場から手痛いしっぺ返しをくうことになる。(ウーバーの例が有名である)
ブリッツスケーリングを行っている間は、直感に反する法則を多く飲み込まなければならない。非効率を良しとし、カオスを受け入れ、役に立つ人ではなく、たった今役に立つ人を雇う。
ことごとく「効率よく安定した」という状態からは離れてしまうが、スピード最優先のフェーズではそれこそがポイントとなる。まだ見ぬ明日を心配している余裕はない。
筆者は、これからの時代は常に学び続け、変化に柔軟であること、そして不安定な世界を生き抜くために、自分の中に安定した何かを持つことが重要、と述べる。今の時代に10年後を予想するのは不可能だ。それよりも、常に新しいものを取り入れ、生かしていくことが求められる。
それは、人よりも少し先を歩くだけで、ものすごく大きなチャンスが生まれるからである。そして、そのチャンスを活かすために必要なものが、ブリッツスケーリングである。
以上です。筆者のペイパル、リンクトイン、そしてほか企業の具体事例をもとに書かれていて、とても読み応えがありました!
出典: