世界最高の子育て(ボーク重子)
子育てに関係する本から。
これも子育てという観点(2歳くらいから高校生まで)でとても参考になる本でしたが、マネジメントという観点でも同じく参考になるなと思いましたので投稿します。
子供に、(部下に)指示を与えるのではなく、考えることを促す。そして、レジリエンス力の高い子供に(部下に)なってもらうために、チャレンジ経験をさせ、かつポジティブ思考になってもらう。
見れば見るほど日本の普通の学校では真逆のことを行っていますので、世間の声として、変革を迫っていきたいですね。このような経験をしている人と、グローバルで仕事を奪い合うとしたら、学校生活での経験値の分、日本人は不利になってしまいますので...
大人は子供に指示するのではなく、考えることを刺激すべき
ボーヴォワール校では、どの教科でも、インタラクティブモデリングという手法で授業が行われる。
1.手短に何を手本に見せるか、それはなぜなのかを説明する。2.まず教師が手本を見せる3.友達に気づいたことをたずねる4.何人かの子供たちにも手本になってやってもらう5.今度はその子供たちを見て気づいたことをたずねる6.子供たち全員にやってもらい、教師はそれを見て個別に適宜指導する
こうして、先生と生徒あるいは生徒同士のインタラクティブな過程が、子供の自分で考える力を鍛える。
自分で考える子供にするために、「 あなただったらどうする?」 口癖にする
何かをするときにいつも「あなたならどうする?」という質問を心がけます。そうすると子供は、自分ならどうするかと自問する癖がつきます。それは確かな考える力に成長します。
逆に、一方的にこうしなさい、 それが1番いいとかそれはダメと言ってしまうと、 子供は大人の言うことは絶対だというトップダウンの考え方に慣れてしまって、自分で考えようとしなくなる。
実行力を高める
自立した子供になるために、子供に家族の中での役割を持たせる。
子供の自らの実行機能を高めるカギは慣れである。 自分で計画を立て、方法を考え、行動し結果を出す。それも定期的にやって行動パターンを覚える。
これにはお手伝いが最適です。私の娘の場合は、幼稚園の頃から高校卒業まで続けていたのが日曜日の朝ご飯作りでした。 何を作るか、どうやって作るかは全て娘に任せました。 はじめはイチゴとレタスだけだったものの、高校生になる頃にはパンケーキとベーコンなどになっていました。 ここで大切なのは、100%の達成感を抱かせると言うことです。そんな達成感があるからまた頑張ろうと思うのです。 そのためには手伝わない、プロセスと結果にあれこれ言わない、見張らない。のご褒美は100%の達成感とたくさんの褒める言葉です。ものでプレゼントを送ると言う事はしません。自信を得ると言うことが何事にも勝る最高のプレゼントなのです。
中学生位からは、自分の行動を計画し、モニターする
娘が通った高校では、生徒一人ひとりの時間割が印刷された縦に時間軸のあるスケジュール帳が渡されます。これはTo Doが目に見えるため、実行機能が高まるために良い訓練になります。それを参考に、自宅でもスケジュール帳を買ってきました。そこに毎日の授業や宿題、レッスン等のやることを記入していきます。ここには、遊びの時間や寝る時間を書き入れることも忘れてはなりません。そしてできたらチェックマークをつけて行きます。すべてにチェックがついたらその日の実行機能は十分に果たせたということです。自分で決めて、計画して、自分で行動して結果を出す。このシンプルな一連の流れが毎日身に付いていきます。
レジリエンス力を高める
夏休みはキャンプに参加させよ
自然を相手に普段の生活では考えられないような挑戦がたくさんあり、そこで身に付けた達成感がレジリエンスにつながる。
塾の夏期講習に参加する、というのはもうやめましょう。
毎日をポジティブにすることで、レジリエンス力を上げる
レジリエンスでいるためには、心をポジティブにしてことが重要です。そのために毎日20分空想を行い、そこで良いことを考える。
また、1日の最後に今日よかったことを3つ書き出すようにする。 それにより、心をポジティブに保つことができる。
自尊心を高める
子供に目標を伝えるときは、他人の影響が入らないものにする
例えばバレエの主役になれるといいねではなく、ピルエットが5回できるようになるといいね。 のように言いました。
主役になるかどうかは他人の評価が入ってきます。また競合の存在も入ってきます。 自分の努力のみで成し遂げられる目標にすることで、子供はクリアに向けて頑張ることもできますし、 実際にクリアすることもできるようになります。
共感力を高める
ノンフィクションによる疑似体験
ノンフィクションの本を一緒に読んだり、ドキュメンタリー番組を家族で見ることで、実体験できない体験を補っていました。
知らない世界を知る
海外に旅行をする、ということも有効です。たとえ旅の中身は記憶残っていなくとも、自分の言葉が通じない世界があるということを知るだけでも大きな収穫です。
以上です。マネジメントも子育ても同じだ、とすると、このようなマネジメントができる人材というのが、教育でもビジネスでも、どんな現場でも求められていくのだと思います。
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