必読!おすすめビジネス書のご紹介

ビジネス書、何を読むべきか悩みますよね。ランキング上位を買ってみても、案外学びにならなかったり。そんな思いから、おすすめの本の概要を書くことにしました。外資系戦略コンサルなどで勤務した私が、おすすめの本をご紹介します!参考になれば幸いです!

1分で話せ(伊藤洋一)

「話が回りくどい」「で、結論は?」と言われたり、

「どう、最近順調?」と聞かれてパッと答えられなかったり...

 

そういう経験は誰しもあるのではないでしょうか?ではどうしたらいいんだろう、をわかりやすく解説しているのがこの本です。この手の話を説明している本はたくさんありますが、本書は群を抜いてわかりやすく、とっつきやすいと言えます。

 

サクッと読めることもあり、何度も読んで実践したい内容です。

 

1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術

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相手は誰か?

プレゼンを考えるときに最も大事な事は、相手が誰かということである。
  • どういう立場にいるのか
  • どんなことに興味があるのか
  • どんなことをこのプレゼンに求めているのか
  • 専門的な要素についてどのくらい理解できるか
  • 何をどんな風に言うとネガティブな反応をするのか
といったことです。
そして、その相手を動かすために、何をどのように伝えていけば良いのか、を考えながらプレゼンを構築します。
当然、何を相手に期待するのかというゴールを明確化しておく事は重要です。

いきなりプレゼンの資料作成に入る人がいます。それは相手の布陣を見ずに正面から攻め込むようなもの。まずは相手のことを知り、考えるところからです。 

 
 

相手の頭の中にフレームワークを移植する

私が話すとき、「根拠は3点あります」と言うと、聞いている人は皆、手元でメモを取り始めます。これは私にとっては、大発見でした。そうか、聞いている人にとってはこうやって、頭の中に枠組みを作ることができれば、この枠組みに内容を埋めていけるわけか、と。
 
つまりプレゼンと言うのは、自分が伝えたいことを「伝えていく」行為ではなく、相手の頭の中に、自分が伝えたいことの骨組みや中身を「移植していく」作業なのです。
 
ピラミッドそのものを見せなくても、「あー、結論はこうなのだな」「そこに根拠が3点あって、それぞれこういうことなのだな」と自分の頭の中にその骨組みを作り、それを伝えていけばいいのです。

 相手に自分の考えを移植する、というのは言い得て妙な表現だなと思いました。

ではどうやれば移植しやすいか、というように考えていきたいです。

 

いらない言葉をいかに削るか

プレゼンでは、いかに言葉を削り、いかに簡単な言葉を使うかが重要となります。
たくさん話したくなるのは、調べたことや考えたことを全部伝えたい、がんばったと思ってほしいと言う話し手のエゴです。
聞き手は最低限の情報しか、欲しくないのです。
 
特に口頭で話をされた時は理解できなくなります。だからこそ最低限の情報以外は削るのです。
テレビのディレクターは、中学生でもわかるレベルの言葉でニュースを作っているとのことです。大人でも、少し難しい言葉を使うとすぐに迷子になり、テレビの場合はすぐにチャンネルを変えられてしまうのです。
私はこれをプレゼンにも応用し、中学生でもわかる表現を使うようにしています。

 

この「削る」ということをないがしろにしている人はとても多いと思います。しかし、伝えるためにはとても重要。
一文字でも少なくするにはどうするか、に数時間を書けながらプレゼン資料や原稿を作ることで、格段に伝わりやすくなります。
 
 

スライドは読まずに頭に入ることを目指す。

スライドに使う言葉の量を少なくするためには、プレゼンに使う部屋の最後尾から見て、読まずにすっと言葉が入ってくるかを試してみると良いでしょう。
私自身は、プレゼンを行うときには聞き手の人数が50人程度の場合は32ポイント以上、100人以上に話をする際は54ポイント以上のフォントで資料を作成するのを原則にしています。
 
大人数に説明する際に字が多くて読むのが大変な資料を渡すと、相手は資料に集中してしまい、あなたの説明を聞かなくなります。資料の文字が少なく、すっと頭に入るようなものが良いのです。
プレゼンでは、聞き手に想像を膨らませてもらうことが大事です。そのためには
「想像してみてください」や
「あなたがもしこの世界を経験するとしたらどうでしょう」
と促し、そして「素晴らしいと思いませんか」と方向感を伝える、これだけで良いのです。後は勝手に、聞き手が自分の頭の中で想像を始めてくれます。

 34ポイントで資料を作るとなると、かなり文字数は制限されます。それくらい思い切って削らなければならないのですね。練習あるのみ。

 

超一言のキーワードの破壊力

正しいことや聞き手にイメージが湧くことを伝えても、それだけでは人は勝手に動いてくれません。相手に伝わるようなストーリーを作っても、結果が出ません。何故かと言うと相手が覚えてくれていないからです。
 
確実に覚えてもらうために、覚えやすく、その一言でプレゼン全体を表現するようなキーワードを考え、それを使うことが重要です。強烈な一言のキーワードを加えるだけで、聞き手はびっくりするほどあなたの話を覚えてくれます。
 
例えば、「今日来る、明日来るではなくてきっちりくる、だから「キチリクルン」です。」と言うことにより、その単語を覚えてもらうことができます。「キチリクルン」を覚えておいてもらえれば、プレゼンのテーマを思い出してもらうことができます。
 

プレゼンで相手を動かすためには、その前後も有効活用すべし

相手に確実に動いてもらうためには、ぜひそのプレゼンの時間以外の機会も利用して働きかけてください。社内会議での説明では、事前に根回しをし、事後にアフターフォローをします。
 
例えば、事前に相手に情報をインプットする機会があれば、「今度の会議で私はこんな話をしようと考えています」、と事前にインプットします。それで相手が動く可能性が高まるからです。
また、プレゼンの中で反応が芳しくなかった場合は、その後に聞き手を捕まえて、「詳細を改めてご説明させてください」と即座に行動すべきでしょう。

華やかな舞台=プレゼン、と思いがちですが、前にすすめるために人を動かす= プレゼン、であり、そのためには根回しでもなんでも、必要なことはやりましょう、ということです。

 
 

自分の主張は最初と最後で挟み撃ち

プレゼンテーションの枠組みには、SDS(Summary - Detail - Summary)やPREP(Point - Reason - Example - Point)というものがあります。
いずれにしても、最初と最後に自分の主張を繰り返し、覚えてもらうということが重要です。
 
永守さんも、1時間の講演だったらテーマは一つ。何度も何度も例を変えながら同じ主張をすることでそれだけは頭に刻み込んでもらう、と言っています。あれもこれも、と詰め込むくらいなら、一つに集約したほうが結果的には効果が高いのです。 

 

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以上、ご紹介でした。一部しか抜粋しておりませんが、人前でプレゼンをやる、という方に、ご参考になれば幸いです。

 

番外編として、下記の文章もぐっと来ました。そうか、営業とはなんですか?と聞かれたらこう答えるのがいいのか、と、自らの中の霧が晴れた気がします。

営業の仕事は、自分の会社の商品やサービスを売り込むことではありません。相手の課題を解決するのが営業の仕事です。

 

 

 

出典はこちら:

1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術