必読!おすすめビジネス書のご紹介

ビジネス書、何を読むべきか悩みますよね。ランキング上位を買ってみても、案外学びにならなかったり。そんな思いから、おすすめの本の概要を書くことにしました。外資系戦略コンサルなどで勤務した私が、おすすめの本をご紹介します!参考になれば幸いです!

右脳思考(内田和成)

先にご紹介している「仮説思考」「論点思考」の続編です。
 
お客様ありきの仕事では、相手の感情、心理がありますので、「納得感」というのはとても大事です。どんなに良い提案も、
「あなたは間違っている。これが答えです」
と言ったらまず通らないでしょう。そうではなく、
「今まではこのやり方で成功してきました。しかし、残念ながら外部環境が変わり、対策を打つ必要が出てきました。過去の戦略をもとにしたご提案をお持ちしています」
という言い方にすればだいぶマシなのではないでしょうか?このあたりのことを「右脳を使う」と著者は言っています。
 

営業、コンサルタントだけではなく、誰かに何かを提案するという可能性がある方、皆さんに必見です。

 

右脳思考

 

抜粋と考察

相手の感情的な反応を予想し、探り、事前に対策を打つ。それを根回しで行う場合も、提案のストーリーで行う場合も、組み合わせの場合もあると思います。
何れにせよ、何かを実行するには大勢の力を借りないと何もできません。そこには必ず、感情が入ります。
 
アウトプットの最終目標は腹落ちである。反対の理由を右脳で探り、説得方法を左脳で考える
 
提案した企画が通らない場合の理由は、提案の完成度が低い場合のほかに、相手がその提案を感覚的に気にいっていない場合がある
  • 気に入らないから反対する場合は、言っている内容が本心と違う。あら探しをしているだけのことも多く、1つ説明したところで他の難点を言われるだけなので、対応の仕方は別にある
  • そういう場合には相手の考え方や心理状態を考えて対応が有効である 

 

結局、人はやる気で動く。やる気は感情で動かされる。

  • 提案が採用された場合でも実行にうつせないことがある。計画を推進実行する人自体が納得しておらずその気になっていない場合がある
  • 今まで慣れ親しんだやり方から新しいやり方にするのに心理的な抵抗がある。
やる気を出させるには、これをやらないとまずいことが起こる、やったらいいことがあるなどの感情が大事である
 
 
論理的に正しい提案に反対する人がいる時、それは感情の問題。裏で話をするのが良い。
  • 相手が自分の立場を認めてもらえた、自分が物事の決定に関与できたと言う感情を持ってもらう
  • 理詰めで攻めても結局納得はしてもらえない
  • 相手が何を考えどう感じているのかをきちんと理解することがカギとなる。感情と理屈の因数分解である
 
仕事ができる人は勘を上手に使っている
  • 直感や経験から気づいたこと、感じたこと、つまり右脳的なことを後からきちんと理屈づけた左脳で理論武装している
  • 感覚を研ぎすまし、どんなリスクがあり得るのかを見極めることが大事であり、まさに勘を働かせるのである
 
実際の手順としてこのように書かれています。右脳と左脳、感情と論理を行ったり来たりして、ベストを尽くします。
 
 
仕事の流れは右脳と左脳を交互に使う
  • 問題発見は右脳が出発点になる
    • 情報収集と仮説作りの段階では観、感、勘を使う
  • 解決策は左脳で考える
    • これは多くの人が訓練によりできるようになる
  • 決定し、実行に移していくのは右脳中心
    • 説明するときは相手の感情心理を考えながら実施する
 
意思決定のときには「何かおかしい」という感覚を大事にする
  • 感覚は経験を積むことに研ぎ澄まされていく
  • はじめは間違っても次第に意思決定の質が高まっていく
 
このあたりは、デール・カーネギーさんの「人を動かす」でも散々説明されている話ですね。
 
 
理屈でわかっても感情面でうんと言えない事はよくある。そんな時は感情で攻めると良い
  • どうしても改革案に納得してもらえない時、なぜやらなければいけないのかを理屈で解くよりも、やらないとどんなに評判が落ちるかをわかりやすく説明したほうがうまくいくことが多い
  • なぜならやることへの不安や懸念が行動をためらわせているとしたら、やらないともっとひどいことになると不安をあおった方が人は動く
  • やらない場合とやった場合のどちらが得かを説明する

 

会議で反対する人に対してロジカルに説得しようとするのは逆効果である。後に禍根を残すことが多い
  • 結局、反対したその場では心の底から納得すると言う事はあまりない
  • 後言いくるめられたと言う負の感情が残る

 

相手の言っていることと、その本心を理解するのが最重要。次のステップで議論を進めると良い
  1. 左脳で文字通りに何を言っているかを理解する
  2. 右脳で発言の真の意図をつかむ
  3. 右脳で何をどのように答えればよいか理解する
  4. 左脳でどのように伝えれば良いかを考える

 

上記については、夫が酔って帰ってきたときの、奥さんからの「今何時だと思ってるの?」という質問とその本意の例が、誰にもわかりやすいいい例でした。

 

 
人を動かすのは、論理性、ストーリー、ワクワクやドキドキ、自信と安心のすべてである。
 
人は誰しも未来に夢や希望を持てる企画や提案に心惹かれる。輝かしい将来を描いてワクワクするものである。
何か出費が発生する場合でもそれは輝かしい未来に向けた教育費なのであると考えれば投資しやすい

 

ストーリーをわかりやすくするにはイメージでき、実現できそうと思え、やってみたいと思わせるようにする

そのためには少しやってみて、実行できそうかどうかの感覚をつかむことも大事

臆病な経営陣には、失敗は恥ではないということを伝えるのも重要

個人的な成果の部分も触れると良い。あなたが日本で1番のあれをやった社長ですよとか

 
自分と相手が見るものが違うと言うのは当たり前の話です。が、なぜか仕事となると理解できない人が多いのです。
  • プライベートでは自分と相手が考えている事、見ていることが違うのはわかっている 
  • ただし仕事では自分と部下で視点が違うと、怒り始める人もいる
  • 自分のレンズだけではなく、相手のレンズを通してものを見る意識をすること
  • ベテランと素人の違いは、見るレンズである
  • コミュニケーションができない時も、見ているレンズが違うのではないかということを疑ってかかるべき
 
 
 
3冊をしっかり読み込み、理解し、実践すればそれだけで一目置かれるビジネスマンになれることは間違いないと思っています。ぜひ、実践してみましょう!
 

※抜粋部分はわたしが編集し短くなっている部分もあり、完全な抜粋引用ではないことをご了承ください。

 

右脳思考

右脳思考